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"Everything in Life is Only for Now."
これはB'wayのヒット作“Avenue Q”の最後の台詞です。 人生いいときも悪いときも決していつまでも続くわけじゃないんだから、投げず、腐らずその時々をなんとかやっていこうや。 この作品の根底をなすこのメッセージ、このブログのタイトルにしました。 ありがとう、エキブロ新聞 フォロー中のブログ
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「桜の樹の下には屍体(したい)が埋まっている!」 誰だって聞いた事のあるこの一節、もちろん、梶井基次郎の「桜の樹の下には」の冒頭の一行だ。実は俺はいままでこの短編を全文読んだことがなかった。桜が満開を迎えようとしている今、丁度いい機会だったので、読んで見た。 う~む、こんなに含蓄の深い名文だったとは知らんかったぞ。 満開の桜はあまりにも美しい。美しすぎて、これが現実だとは信じられないような気分にさせる。そして、その美しさの非現実性に、梶井は不安と陰鬱さを覚える。こんな美しい光景があっていいものだろうか、あっていいはずはない、ありえないことだ、というような感じだろうか。そして、梶井がその不安を拭い去り、非現実的なまでの美しさを受け入れるためにとった方法は、その美しさの影にはそれと同じぐらいの悲惨さが存在すると認めることだった。満開の桜の樹の下には実は蛆の沸いた屍体が埋まっていて、桜の樹の美しさはその養分を吸い上げる事で作り上げられている。そんな妄想をすることで、初めて、満開の桜の美しさを梶井は受け入れることが出来たのだ。 確か、この文章、それも全文ではなく抜粋をはじめて読んだのは、小学校の塾の問題集の中だったと思う。この作品の深い世界、ガキの俺には到底消化するのは不可能だっただろう。今なら、ちょっとは味わえているかな。 ***** てなことを書き連ねているのは、ここ2、3日、近所の公園の桜を見に毎日通っているからだ。海外で生活していると、自分が日本人であるという事実が常に過剰に意識される、というようなことを言ったのは、最近「国家の品格」のベストセラーで知られる藤原正彦だが、俺も全くの同意見。俺はアメリカに住んだ十数年の間、自分が日本人だと意識しないで過ごした日は1日もないと公言して来た。そんな俺としては、単純ではあるが、 「日本人なら、桜やろがっ!」 てないささか訳のわからないながらも、自分的には説得力十分な発想で桜見物に通っているのだ。 やっぱり桜はええのぉ・・・。 爆発的に咲き誇り、一瞬のうちに散り去る、桜のはかなさをを愛しているのは、日本人だけというわけではないが、それに自らのメンタリティまで重ね合わせているのは、日本人だけだと思う。桜をモチーフとした文学や、歌が今でも作られ続けているのは、以下に桜と言うものが作り出した生き物の存在のあり方のイメージが、日本人の心に中に根強く腰をおろしているかというひとつの表れだと思う。 で、その桜の代名詞とも言える、染井吉野。その咲く勢いの見事さとあっけないまでの散り様で、日本人の持つ桜のイメージをそのまま具現しているのだが、俺には意外だったのだが、この品種が出来たのは割合新しく、江戸の末期のことらしい。江戸の染井村の植木職人が、エドヒガンとオオシマザクラの交配により作り出し、奈良の吉野山にちなんで「吉野桜」として売り出し、のちに、本物の吉野の桜(ヤマザクラ)と混同を避けるために、「染井吉野」と名づけられて今に至っている。だから、日本人がこの「桜の中の桜」を愛でるようになってから、まだ百何十年しかたっていないことになる。桜という花が日本人のメンタリティの中に定着すると、今度はそのメンタリティを具現するような桜を作り出そうとする。社会通念と現実との相互作用の一例なのかも知れない。 そんなことを考えて桜の樹の下を歩いていても、俺には梶井のような非凡な着想は浮かばない(そう簡単に浮かばないから、古典的名作になるのだが)。俗物の俺の観察の対象は、自然と桜から、その桜を見物に訪れた花見の人達へと移っていく。 いやあ、こちらの新宿御苑と比べると、やっぱ静かなもんですなー。 外国人の方々もかなりいらしていた。面白いのは、西洋人と思われる人達、なぜかみんな立って輪を作って酒を飲んでいた。車座になって酒を酌み交わすっていうのは、やっぱ日本人特有の感覚なのかなあ。みていて、バーで立ったまま一杯やっているのと同じような感じがしたぞ。 おっと、覗き見はこれぐらいにして、桜に戻る事にしよう。桜は生きている。表面は固い皮に覆われた幹からも、こうして新しい枝が伸びようとしている。(園芸的にこれがいいのかどうかは別として、なんとなく感動した。) 花もいいけど、つぼみも悪くない。 この枝は今がほぼ満開。公園全体としては五分から七分咲きってところかな。もうすぐ公園には、桜吹雪が舞うことだろう。その吹雪の中に飲み込まれるために、もう数日この公園に通うことにしよう。桜吹雪の真っ只中に立ち尽くして見たなら、その美しさに正気を失いそうになった梶井基次郎の気持ちに少しでも近づけるかもしれないから。
by sabretoothjapan
| 2006-04-02 04:44
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