帰ってきたTBリレー小説 『Peach Boy Episode2』 第8話。の続きです。
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さて、おじいさんの手紙を読んで、たしかに自分には新たなお供が必要だということは理解した桃太郎ですが、納得したわけではありませんでした。なにしろ、今の桃太郎には、ヒロポンよりも強烈なきび団子がないのです。いや、それどころか、今食べるものさえないのです。
「ああ、お腹減ったなぁ・・・。おじいさんが太巻きとかおいなりとかいうから、よけいにお腹すいちゃたよ・・・。」
桃太郎はどうしていいのかわからないので、ただとぼとぼと街道を歩き続けました。時折旅人とすれ違ったりしたものも、幸いにも、誰も桃太郎が指名手配中のあの桃太郎だとは気付かなかったようでした。そこへ・・・
「Yo Yo! 兄ちゃん兄ちゃん!」
不意に後ろから桃太郎に声をかけてきたものがいました。振り返ると、そこには、
「あぁ!!お前はケンケン!!」
あのお供の犬だったケンケンと瓜二つの犬がいたのでした。しかし、よくみると、それはケンケンではありませんでした。ケンケンのように凛々しい顔をしていない、なんとなくだらけた顔に趣味の悪いハワイアンシャツを着て、だぶだぶのズボンをはき、街角で立っていたら、麻薬の売人以外の何物にも見えないような風貌でした。
「なんや・・・、兄ちゃん、俺の兄貴の知り合いかいな。まあ、ええわ。兄ちゃん、えらいしけた顔してんなあ。ええもんあるで。これでも食べて、ええ気持にならへんか?」
胡散臭い犬は腰につけた袋を少しだけ開けて、中のものを桃太郎にちらりと見せました。
「あぁぁぁ!!!そ、それは・・・・きび団子!!」
第10話に続く。
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もうちょっとつなげてみました。