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"Everything in Life is Only for Now."
これはB'wayのヒット作“Avenue Q”の最後の台詞です。 人生いいときも悪いときも決していつまでも続くわけじゃないんだから、投げず、腐らずその時々をなんとかやっていこうや。 この作品の根底をなすこのメッセージ、このブログのタイトルにしました。 ありがとう、エキブロ新聞 フォロー中のブログ
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「100万ドルのホームランボール」、見てきた。 いやあ~、面白い!公式HPのキャッチフレーズに「爆笑ドキュメンタリー」とあるが、その通り、何度も吹き出しながら、あるいはくっくっくと腹が痛くなるような笑いを押し殺しながら見させていただいた。これがコメディならともかく、ドキュメンタリーなのだよ。笑えるドキュメンタリーというのに出くわしたのは、覚えている限りでは、これが初めてだ。 2003年のアメリカメジャーリーグ、バリー・ボンズは年間ホームラン打数の新記録となる73号を打ったのだが、このホームランボール、それをキャッチして手に入れたファンにとって、とんでもない金をもたらしてくれるといわれていた。なにしろ、それをさかのぼること数年前、前記録保持者のマーク・マグワイアが打った70号ホームランのボールは270万ドル(約3億円)の値段がついたのだから。100万ドル(1億2000万ぐらい?)の価値は出るだろうといわれたボールを求めて多くのファンが球場の外野スタンドに詰めかけていた。そしてシーズンの最終戦、ボンズは73号ホームランを打ち、それはスタンドでジャンプして補給しようとしたレストランオーナー、アレックス・ポポフのグラブにおさまったかに思われた。だが、着地したとたんポポフは地面に倒れ、多くの人がそこに群がるようになだれ込み、大騒ぎとなる。そしてそれがおさまった時にボールはそこにいた別のファン、パトリック・ハヤシの手に収まっていた。ハヤシはボールをキャッチしたとして認定されるが、ポポフは、キャッチしたのは自分であり、ハヤシはそれを奪い去ったのだと主張する。そして、ポポフはハヤシを訴える。はたして「100万ドルのボール」はどちらのものになるのか?このボールのキャッチの瞬間から、その行方が決まるまでを、おもにニュース報道のクリップと、それに関わった当事者と関係者へのインタビューでつないだのが、この作品。 ドキュメンタリーなので、別に出演者たちが笑わせようとしているわけではない。あくまでそれをフィルムにした製作者と、その意図を受け止める見る側の感性によって、これがとんでもないコメディとなるのだ。俺の思うにこれを見ておかしいと思うには二つの視点が必要だと思う。ひとつは、監督がHPでコメントしているように、これを「一攫千金」の夢を捨てられないアメリカ人たちの「アメリカンドリームの残骸」が生んだ茶番と見る見方だ。 アメリカ人というやつは本当にどうも、一発当てるという夢が大好きらしい。古くはゴールドラッシュに始まり、現代でも100億円クラスの宝くじが出るとニュースが大騒ぎしたりと、そういう話にはすぐに飛びつく。ホームランボール取って1億円なんていうのは、そのひとつだと思う。そして、そのボールが誰のものかをめぐって裁判まで起きる。周りの人間は、世の中じゃ戦争やら失業やらいろんな問題が山積しているのに、なんでまたホームランボールのことで大騒ぎを・・・と呆れつつも、興味津々で眺め続ける。これは本当にブラックコメディだと思う。 第2に、これは俺が個人的に一番はまった部分なのだが、世間から何かが注目され、マスコミの取材の対象となると、いわゆるメディアサーカスといわれる「祭り」が発生する。その中で参加した人たちも舞い上がってしまい、まさに祭りの中の踊り子と化してしまうのだ。この様子は、ちょっとメディアというもののあり方を斜に構えて見られる人なら、この上なくおかしい。 中でも一番の「役者」は裁判を起こす原告となるアレックス・ポポフだ。彼は当初は冷静に発言していたものの、メディアの注目が集まるにつれて、舞い上がってしまい、だんだんスター気取りであれこれとカメラの前でパフォーマンス始めてしまうのだ。また、裁判中は自分の車にニュースのクルーを同乗させて、自分と恋人の会話を撮影させたり、バーに行って「自分があの73号ホームランのアレックスだよ」といって、回りの客にちやほやされて喜んだりする。 日本でもそうだが、マスコミがいったん何かの事件を集中的にとらえ出すと、そこに「即席セレブ」を生み出す。それが犯罪の容疑者だろうと、事件の目撃者だろうとなんでもいい。そしてメディアに注目されていることに気づいたそれらの「即席セレブ」達は、それに反応して、立ち振る舞いまで変わってしまう。スター気取りでしゃべる出す。世間は単に興味本位で彼らを見ているだけで、別に尊敬しているわけではないというのに。ああ、なんと人間というものは、おっちょこちょいなものであることか。 ポポフ以外に、明らかに、このメディアサーカスに舞い上がっていたと思われるのが、ホームランボールがどちらのものとなるかを決める判事である、ケビン・マッカーシーだ。彼のインタビューの様子を見ていると、彼がこの役割をマスコミの注目を明らかに楽しんでいるのがわかる。そして、判決文を読む時の、絶妙な間の取り方と引っ張り方は、俺に「クイズ・ミリオネア」のみのもんたが正解発表をする時のあのじらし方を彷彿させた。 さて、この作品、現在東京と大阪で上映中で、その後、あちこち回るらしいので、ぜひ見ていただきたいのだが、何しろ独立系の公開で、場所も限られているので、見られない方も多いと思う。そこで、以下に、反転で、ネタばれのオチの話をさせていただくが、見るつもりのある方はぜひ、ここは読まずに、劇場で楽しんでいただきたい。 あ、それと、キャンペーンのひとつとして、ボンズが756号ホームラン(メジャー記録)を打った翌日は1000円に割引きというのがあるようだ。ご存じの方も多いと思うが、ボンズは現在755号を打っているので、数日内にそれが起きると考えられるので、それを待って見るのも話の種になるのでは? *******ネタばれ******* 裁判は世間の呆れ半分、興味半分の視線を受けながら進む。ホームランを打ったボンズ自身の「裁判なんて起こさないで、二人で折半した方がいいね。弁護士が儲かるだけだよ。」という言葉が、世間の考えを代表しているように思われる。だが、こじれたポポフとハヤシの関係は、修復不可能であった。メディアの注目を浴びた。ポポフはスター気取りで舞い上がってしまい。レストランの仕事を放り出して、テレビにたびたび登場し、プチセレブを実質的な職業にしてしまう。そして注目の判決は、「両者に所有権を認める。ボールは競売にかけられ、利益は折半せよ」というもの。そう、最初から、ボンズがいっていたように、弁護士が儲かっただけの結末となったのだ。かくして、ボールは競売にかけられるのだが、その落札価格は、予想を大きく下回る45万ドル(5000万円ぐらいか?)。裁判というもめごとでけちのついたボールに、コレクター達は興味を失っていたのだ。これを2人で折半するとひとりあたりの取り分は22万5000ドル。この結果で真っ青になったのが、ポポフ。なにしろ、100万ドル以上の利益を当てこんで、裁判を続けていた彼の裁判費用は62万ドルにまでかさんでいたのだから。ポポフには逆に弁護士に対して借金が出来てしまう。それを払うことができない、あるいは、払うつもりのないポポフは、弁護士がミスを犯したおかげでボールの所有権を独り占めできなかったと弁護士たちを訴える。映画の公開の時点では、ボールを売った代金のポポフの取り分は、弁護士たちによって差し押さえられ、彼は1円の利益も得ていない。 ハヤシのほうのストーリーはちょっとばかりほっとさせられるものだった。彼は最初から、弁護士たちと獲得した金の3割を払うという契約をしていたため、赤字になることはなかった。さらには、ボールの落札額が思いがけず低かったことを知った弁護士たちは、弁護料の受け取りを辞退したのだ。もともと人権問題が専門だった彼らは、ハヤシの弁護を金というより、突然ふりかかった災いから助けるという善意から、弁護を引き受けていたのだ。 かくして、茶番は終わりを告げたのだった。
by sabretoothjapan
| 2007-08-06 11:02
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