"Dracula"観てきた。第4回目のプレビューだ。まともなまとまった話はYahooに書くとして、ここでは断片的な話、ちょっとあちらでは書きにくい話やなんかを書き付けていこうと思う。普段から自分に戒めている、作る側の視点に移行して作品を論ずるというのもここではありにしよう。
まず、2幕はとってもスピーディーな展開で、ホラースリラーとして楽しめたということは最初に述べておこう。1幕での状況のセットアップやキャラ作りに失敗しているのにここまで2幕で盛り返せるというのは凄いことだと思う。監督と出演者はこれが出来ただけでも1流といえるんじゃないか?
ATCでの評価はいまのところあまりよくないが、ある程度は当たっている。一番の問題が脚本というのも或る意味賛成だが、もっと問題は根源的なところにあると思う。筋の流れというよりも、この作品がいったい何をどう描こうとしているのかが全く見えてこない。これはホラーなのだろうか、それとも"Phantom"のようなロマンチックものなのだろうか?
だから、キャラが立っていないのだ。これが最大の問題。主要な登場人物であるDracula、Mina、Jonathan, Lucyといったところの登場人物がいったい何者でどんな人物でどういう行動原理を持っているのかというのがまるで見えてこない。キャラがない登場人物がいくら見事な歌を披露しても感情移入はまるで出来ない。何故その歌を歌っているのかがわからないのだから。Melissaタンその意味じゃお気の毒。歌は見事なのに、Minaの心情は伝わってこない。こういう作品を観ると俺の「脚本至上主義」はやっぱり正しいと自画自賛は承知の上だが思う。
あと、これも書いておかなきゃな。Broadway.comの記事で噂という形で流れたし、ATCの早レビューでもそれは確認されたのだが、この芝居を見る前に自分で確認したのが、双眼鏡を持っていくこと。そして、1幕の終わりごろ…
Kelliタンのスッポンポンキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
明かりは落としてあるし、ごく短い時間だったけど、目に焼きつかせていただきました。ハイ。
そして、今度は2幕の半ば…
Melissaタンのオムネ ((c) by 竹内玲子)
キタキタキタキタ━━━(゚∀゚≡(゚∀゚≡゚∀゚)≡゚∀゚)━━━━!!!!!!!!!!
今度はたっぷりと拝ませていただきました。ありがたや、ありがたや。
吸血鬼の飛翔シーンは使いすぎだとの意見が大勢だが俺はそうは思わない。使い倒すことで飛ぶ吸血鬼をセットの一部にまでしてしまっている。それはそれでシュールな雰囲気を出すのに貢献していると思う。
ふと思ったがこの宙吊り飛翔や、その他様々なギミックを使っての特殊効果、俺は楽しめたが、糞味噌にけなしそうな人もいそうだなー。安直に装置のみでのスペクタクルに頼ろうとしており、ロンドンミュージカルの悪影響を受けているようだ、とかいう風に。
いちばんあほらしいと思うのは、馬車や電車のシーンで役者が上下動して振動を表現しようとしていたこと。みんなの揺れが合ってないので、変。
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8/15
一部編集しました。どうも、人を不快にさせるかもしれない内容が含まれていたようです。
「裏」といっても、公開でやっているのだから、節度を持つことは必要だと痛感しました。もし不快に感じられた方がいらしたらごめんなさい。