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"Everything in Life is Only for Now."
これはB'wayのヒット作“Avenue Q”の最後の台詞です。 人生いいときも悪いときも決していつまでも続くわけじゃないんだから、投げず、腐らずその時々をなんとかやっていこうや。 この作品の根底をなすこのメッセージ、このブログのタイトルにしました。 ![]() ![]() ![]() ありがとう、エキブロ新聞 ![]() ![]() フォロー中のブログ
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というタイトルで、前からYahoo!にネタを書こうと思っていたが、書くきっかけがつかめなくて頭の中に寝かせたままにしていたら、先日のM氏のサイトの劇評で、まさにその点が取り上げられていた。俺が指摘したいと思っていた点は、彼が基本的にはやってくれたので、もう書く意味もないかなとも思うが、やっぱり書くことにした。なぜなら、M氏は"Mamma Mia!"のミュージカル・コメディとしての本質になる部分を取り上げて、はっきりとではないが、それとなく、それらの笑いを批判的に評しているようなのだが、俺は"Mamma Mia!"の笑いを肯定的に捉えているからだ。 彼が指摘している"Mamma Mia!"が何故笑えるのかという部分は、以下の部分に要約されている。ちょっと長いけど、引用。 「ストーリーの進行状況に当てはまる内容のアバ Abba の楽曲を、前触れの演奏もなしに唐突に歌い始めることについて、 [楽曲の使われ方があまりに強引なので、観ている内に、これはもしかしたら高度なギャグなのかもしれないとさえ思うようになる。] と書いたが、これは僕がわかっていなかった。この楽曲の使い方は、正真正銘のギャグなのだ。 つまり、前触れなしに聴き馴染みのあるアバの楽曲が歌詞も変えずに歌われる→その内容がとってつけたようにドラマの状況にピタリとはまっていて笑える、そういう構造。そうであれば、アレンジもほとんど変えなかった理由もわかる。その方が、よりおかしいからだ。」 基本的に俺はこの見解に賛成だが、「ピタリとはまっていて笑える」というのはちょっと違うと思う。正確には、観客がもとから持っているABBAの曲の内容のイメージと、舞台上で演じられる曲の内容が微妙にずれていて、そのギャップが笑える、というべきだと思う。 話は跳ぶが、カラオケのビデオ、最近はカラオケにあまりビデオを挿入することもなくなったと聞くが、あれを見て笑ってしまったという経験はないだろうか。カラオケのビデオというのは基本的に歌詞の内容を忠実に映像にして、それをそのまま見せるというものだ。だから、我々が見せられるのは歌の世界そのままのはずなのだが、それでもあれを見ると笑ってしまう。何故か。それはどんなに歌詞に忠実に映像化しても、その内容は我々が元から持っていた歌のイメージとはずれがあるため、「えぇ~~、こんなんじゃないよ~~」という一種の衝撃が笑いとなってでてくるのだ。例えば、男と女の艶っぽい関係を歌った演歌では、お兄ちゃんとお姉ちゃんが一生懸命いちゃいちゃして見せてくれるわけだが、どんなに俳優さんたちががんばっても、歌詞から我々がそれぞれの心の中に築き上げた完璧な艶っぽい世界を再現できるはずもない。かくして、気の毒な俳優さんたちの名演は失笑の対象となるのだ。 こうした笑い、ちょっと難しい言葉でいうと「異化効果」という。我々が普段慣れ親しんでいる事柄を、ちょっと違った状況で新たに経験することで、それらが新鮮なものとして再認識され、その事柄の意味について考え直してみるきっかけとなる、そうした現象のことだと思っておけばいいだろう。 "Mamma Mia!"やカラオケビデオが観客に引き起こす異化効果というのは、こういうことだ。我々はなじみの曲の描く世界を頭の中で、あるいは実際に声に出して歌うことで経験している。だから、その曲の世界について十分知っていると思い込んでいる。しかし、歌詞という言葉を通じてする経験というのは、ビジュアルな側面を全くとはいわないが、ほとんど含んでいない。ためしにABBAの"Dancing Queen"の歌を思い出して欲しい。あの歌を知っている人はたくさんいると思うし、歌える人も何人かいるだろう。では、あの歌の中で、Dancing Queenたる女の子はどんな振りつけで踊っていたのだろうかと聞かれて、はっきりとイメージできる人がいるだろうか?多分ほとんどいないと思う。"You can Daaaaance!"という歌詞を聴きながら、我々は女の子が踊っている姿を思い浮かべていると思い込んでいるが、実はそうではなく、言葉の世界を経験しているだけなのだ。 だから、誰かが実際に歌詞の世界を映像化して、「はい、あなたが思い浮かべていた歌の世界はこれでしょ」と言う具合に見せられるととまどってしまう。なぜなら、その世界は自分が思っていたのとは違う世界なのだから。この戸惑いが笑いになって、表出するのだ。 "Mamma Mia!"のコメディとしての本質は、この異化効果による笑いなのだと俺は思う。 さて、M氏はこれらの異化効果による笑いが、作者が意図的に作り出したものなのか、それとも偶然発生したものなのかを判断するのに四苦八苦されたようだ。最初は、それを意図しないものであり、観客は単に失笑しているだけと判断し、今回の日本版での観劇を通じて、そうではなくこれらは意図的に行われているギャグであるという見解に変えている。俺は正解はその中間だと思う。つまり、"Mamma Mia!"の中の多くの笑いは、書かれた時点では、作者が想定していないものだったが、リーディング、あるいはトライアウトなどの過程で、観客がそれらの場面で笑うのを見て、それがなぜおかしいのかを理解し、そのままコメディとして完成させたのではないかと思われるのだ。なぜなら、ああいう異化効果による笑いを意図的に作り出すというのは、並大抵の難しさではないからだ。あれを全部わざとやったというのなら、"Mamma Mia!"の脚本家は天才だが、作品全体を見る限りでは、これが天才によって書かれたものだとは思いがたい。 いくつかの場面はたしかに、意図的に異化効果をねらっていたのではと思われる。例えば、"Honey Honey"のナンバーの"Thing"の意味がオリジナルの通りではなく、セックスの意味として使われているというようなところ。でもそれらのわざと狙った部分のギャグは、俺の見た限りでは切れが悪かった。一方で、最大の爆笑場面ともいえるのが、"Winner Takes It All"のナンバーだが、あのおかしさをどうやったら意図的に考え付くというのだ。あの笑いは間違いなく作者が作り上げたものではなく、偶然に発生したものだ。さっき、"Mamma Mia!"の脚本家は天才ではないと思うと書いたが、脚本家、監督を含めた製作チームは別の意味で天才だと思う。すなわち、自分達で笑いを作り出したというのではなく、向こうから転がり込んできた笑いをがっちり手放さなかったという意味で。 とまあ、こんなことを前から思っていたわけだが、異化効果などという概念を、大勢の方にも分かるように、なおかつ読んで面白い形で書き表す自信がなかったので、いままで書けなかったわけだ。このブログにいらっしゃるような好きものの方たちなら、まあ、面白くなくてもおおめに見てくださるだろうと思って、書いてみた。 ところで、この異化効果による笑い、日本語の翻訳上演では発生しないというM氏の指摘は正しい。劇団四季によう公演は、英語のオリジナルのものとは全く別の作品だろうと想像される。だから、四季がこれを上演すると聞いたときから、果たして成功するのだろうかと危惧していたし、ヒットしたと聞いて、それが何故か不思議でしょうがなかった。M氏の劇評もそこまではつっこんではいないが、想像するに、「マンマ・ミーア!」という作品は、"Mamma Mia!"と全く別の作品として成立しているのではなかろうか。では、日本語版の本質はなんなのかと聞かれると、俺なりの答えはあるのだが、それを公に語る資格が俺にはない。なにしろ、劇団四季の舞台を一度も観た事がないのだから。 -------------------------------------------------------- 追記、異化効果による笑いの素晴らしい例をexblogの中で見つけた。exblogの参加者ならご存知の方も多いであろう、 「近海マグロ」のこの記事だ。 「趣味なんかもお聞きできますか」 「趣味、ですか。そうですね、人類の発展に寄与した荒れ狂う業火によって神の恵みである食物を」 「料理?」 これなどは、料理というみんながしっている概念を回りくどい別の表現に置き換えることで、まったく別のイメージを喚起させてそれと料理というもとの概念とのギャップでもって笑わせるという典型例だと思う。
by sabretoothjapan
| 2004-10-14 05:30
| Musical
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