「帰ってきたTBリレー小説 第1話」の続きです。
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おじいさんとおばあさんがあわてて家の外に出てみると、裏庭の納戸のそばで、犬、猿、きじが横たわってこと切れていました。
「な、なんということじゃ・・・。長旅からようやく帰ってきたばかりだというのに。命を賭けて戦ってくれたというのに。」
「ああ、こんなことになるなら、財宝を約束通り分けてやるんだった・・・・。」
何気ない、桃太郎のそのひと言は、おじいさんの心のどこかにピンとくるものがあったようです。
「ん?桃太郎、今何といった?約束通り財宝を分けてやるんだっただと?」
「ええ、そうです、おじいさん、だってそうでも言わないとこいつら、鬼が島までついてきやしませんでしたから。」
「いや、それはいいのじゃ。それより、約束通りとはどういうことじゃ?お前、約束を破るつもりだったのか?」
「当然じゃないですか。だれがこんな畜生どもに財宝なんて分けてやるもんですか、こんな傭兵ども、きび団子くれてやっただけで十分じゃないですか。」
「桃太郎、お前なんという薄情な・・・。いや、ちょっと待て、桃太郎。お前さっき何といった?」
「な、なんですか、おじいさん。」
「お前がさっきわしたちを呼びに来た時、『犬、猿、きじが何者かによって殺されています!』といったな。なぜ、殺されたとわかるのじゃ。これを見ろ。犬、猿、きじは息絶えて横たわっておるだけじゃぞ。」
「そ、それは・・・。」
「桃太郎、お前まさか、財宝惜しさに・・・。」
はやくも下手人の疑いのかかる桃太郎。果たして、本当に犬、猿、きじは桃太郎によって殺されたのか?もし、そうでないとしたらいったい誰が?
弟3話に続く。
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桃太郎というお話、いろんな派生形のストーリーがあったり、いろんな解釈がなされていたりするのは、よく知られていますよね。
芥川龍之介も、桃太郎をモチーフとした作品を書いていますけど、桃太郎のキャラは、なんやらとんでもないものに出来上がっているようです。さて、このあと、桃太郎のキャラと、ストーリーをどのように展開していただけるのか、楽しみにしています。